須賀曳き唄:大阪人形


須賀曳き唄 大阪人形

若い衆群がるパレードで お前と逢ったのは
男の心もさびしさに 色づく頃だった
宮入の夜 小さなホテルの部屋で
名前も知らぬまま 燃やしたふたつの命
うなるほど声をあげ 抱きしめあっていた
白い横顔 思い出の 秋祭り

祭りの会所で待ちわびる お前の細い影
つれなくタバコをくゆらせて あばよと背を向けた
あの日の太鼓橋 群がる人の中に
お前とよく似てる 女がポツリと一人
やるせない恋唄が 聞こえる秋の日に
今は幸せ 思い出の 秋祭り

あいつに焦がれた秋の夜 あの日の恋心
声色さえもかすんでく あいつの思い出が
今年も夏が去り 秋風に年を重ね
太鼓と笛の音で お前の影を忘れて
一人きりの秋の夜 祭りの秋の夜
振り向かぬまま 思い出の 秋祭り

祭りが来るたび思い出す 優しいあの笑顔
記憶を振り払うように 声を張り上げた
宮入参道 逢えるはずも無いのに
辺りを見回し 男一人苦笑い
香りくる金木犀 記憶が巡る
今日は宮入 (パレード)  思い出の 秋祭り
やめられぬ 西町を
今年の祭りに ありがとう
今年の祭りに ありがとう
 
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